大企業の空前の利益が、労働者の賃金にも、取引企業の単価引き上げにも回らず、内部留保が500兆円以上にも積み上がる……この日本経済の構造的なゆがみに切り込んで、大企業も、中小企業も、賃上げを促進することは政治の責任です。
━━大企業の内部留保に時限的に課税して、10兆円の財源をつくり、中小企業の賃上げへの直接支援を抜本的に強化します。内部留保課税にあたっては、賃上げ分を控除し、大企業の賃上げも促進します。
自民、公明、維新の各党もデマを否定するのでなく、競って「違法外国人ゼロ」などの公約を掲げます。低賃金、重い負担に見合わない社会保障への国民の不満や不安の矛先を外国人に向け、参院選でも消費税減税などから争点をそらす役割を果たしています。
■貧困広げた自民党外国人を規制・排除すれば暮らしがよくなるのか。そんなことはありません。生活苦の原因は外国人ではないからです。
1990年の「バブル崩壊」後から2000年代前半に卒業したのが就職氷河期世代です。まさにこの時期、99年に自民党は労働者派遣法を改悪し、通訳など26業務に限られていた対象を原則自由化、非正規雇用拡大の端緒を開きました。コストカット、安い労働力を求める財界の要求に従ったのです。主な政党で日本共産党だけが抜本的改正案も出し反対しました。
「聖域なき構造改革」を掲げた小泉純一郎政権(2001~06年)は「世界貿易の一層の自由化」「医療制度・年金改革」を打ち出し、「自己責任」論を持ち込みました。派遣を製造業でも解禁(03年)。社会保障費の自然増抑制に着手し医療費を削減。04年のマクロ経済スライド導入は現役世代の将来年金も減る事態を招いています。
12年には自民党議員が生活保護の「不正受給」を根拠もなく言い募って保護利用者を叩(たた)き、安倍晋三政権(12~20年)は保護基準を引き下げ。国民全体の最低生活の基準を下げました。
15年には派遣法をさらに大改悪し、常用雇用を派遣に置き換えられるようにしました。その結果、いま非正規労働者は約4割まで広がり、就職氷河期世代は派遣のままという状況を招きました。公務員叩きで公務員の非正規化もすすめられました。誰かに矛先を向けて叩き、全体の水準を下げてきたのです。
自民党は逆進性の強い消費税を増税する一方、大企業や富裕層には減税を繰り返し、貧困と格差を広げました。
外国人技能実習制度が始まったのも就職氷河期の1993年です。労働力の需給調整にしてはならない、報酬は日本人と同等以上と法で定めながら、安価な調整弁として低賃金、残業代不払い、性的暴行など違法・人権侵害を横行させてきました。外国人労働者の権利制限ではなく、人権を保障し、雇い主の違法こそ厳しく取り締まるべきです。
国民の生活不安の原因は外国人ではなく財界最優遇の自民党政治です。この政治の転換が不可欠です。外国人を排斥し尊厳と人権を守らない政治は日本人の人権も守らず、少数者に矛先を向け差別と分断を持ち込み、自民党政治をより悪くします。生活苦の根源を見定め、連帯して立ち向かうときです。